第128章 最終回の撮影

杉浦美雪は、契約解除が決まればすぐにでも事務所を辞め、まっすぐ藤原家へ向かうつもりで、胸を弾ませていた。

ところが門の前で、藤原智彦の姿を見つけてしまう。

「お前、何しに来た?」

不機嫌さを隠そうともせず、藤原智彦が睨みつけてくる。

杉浦美雪は鼻で笑い、軽蔑するように一瞥をくれると、そのまま彼を無視して屋敷の中へ入ろうとした。

だが一歩踏み出したところで、藤原夫人が泣きながら飛び出してきた。勢いよく藤原智彦に抱きつく。

「智彦、やっと帰ってきたのね……! つらかったでしょう、よく耐えたわ……!」

杉浦美雪は白けたように目を逸らした。

どこが「つらかった」んだ、と胸の内で毒づく...

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